アーク溶解法は、電気エネルギーを利用して電極間または電極と被溶解物間に電気アークを発生させる電熱冶金プロセスである。
この方法の特徴は、一般に3000℃までの極めて高い温度を達成できることであり、反応性金属や耐火性金属を含む様々な金属を溶融するのに十分な温度である。
1.原理と操作
アーク溶解プロセスは、通常220Vまたは380Vの入力を使用する変圧器によって、高電圧を低電圧かつ大電流に変換することから始まる。
正極と負極の瞬間的な短絡がアークの引き金となり、継続的な高電圧を必要とせずに安定した燃焼を維持する自立放電現象である。
このアークは、ほぼ5000Kに達する温度で、金属電極または材料を溶かすために使用される。
2.アーク溶解の種類
2.1 真空アーク再溶解(VAR)
この方法は、スラグを含まない真空条件下で行われる。
金属電極は、直流アークによって急速に溶融され、水冷銅型内で再凝固される。
このプロセスにより、金属が精製され、結晶構造が改善され、性能が向上する。
2.2 プラズマ・アーク溶解
この技法は、ヘリウムやアルゴンなどの電気的に励起されたガスを使用し、不活性雰囲気下の密閉されたチャンバー内で金属を溶融する。
反応性金属や耐火性金属に特に有効で、従来の合金の特性を大幅に改善する。
2.3 非自己消費型真空アーク溶解
この方法では、消耗品の代わりに水冷銅電極を使用するため、産業公害防止に役立つ。
チタンやチタン合金の溶解に広く利用されており、プレス電極や溶接電極を必要としない。
3.用途と利点
アーク溶解は、炉床溶解、スクラップ圧密、インゴット、スラブ、パウダーの製造など、さまざまな冶金プロセスで使用されている。
アーク溶解の利点には、高融点金属の溶解能力、介在物の除去による清浄な鋳造ままの金属の製造、材料のリサイクルの可能性などがある。
さらに、非自己消費方式では、材料上でのアーク滞留時間を長くすることができるため、インゴット組成の均質化が進み、異なるサイズや形状の原材料を使用することができます。
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