ろう付けは、ステンレス鋼、アルミニウム、その他の合金を含む様々な金属に使用することができる。フィラーメタルの選択は、母材と用途の特定要件に依存する。
ステンレス鋼の場合、一般的に使用され るろう材には、錫-鉛はんだ、銀系ろう材、銅系 ろう材、マンガン系ろう材、ニッケル系ろう材、 貴金属系ろう材などがある。錫鉛はんだは通常、ステンレス鋼の軟ろう付 けに使用され、錫含有量が高いほどステンレス 鋼表面の濡れ性が向上する。しかし、接合強度が低いため、耐荷重要 件が低い部品にしか適さない。
ステンレス鋼用のろう付け合金を選択す る際には、接合部への合金の導入方法や商 品形態などの要素が重要である。銅、銀、金のような延性金属は、ワイヤー、シム、シート、粉末など様々な形態で入手でき、組み立て時に接合部にあらかじめ配置することができる。ニッケル基合金は脆いため、通常は粉末として供給され、バインダーと混合してペースト状にし、接合部に塗布することができる。
アルミニウムの場合、合金のシリーズによってろう付けへの適合性が異なる。1xxx系(99%Al)および3xxx系(Al-Mn)は一般にろう付け可能であるが、ろう付け工程で機械的特性が損なわれる可能性がある。マグネシウム含有量の少ない5xxx系 (Al-Mg)もろう付けが可能である。しかし、2xxx系(Al-Cu)や7xxx系(Al-Zn-Mg)のような析出硬化合金は、特定の条件下では例外もあるが、融点が低いため一般にろう付けできない。
炉ろう付けでは、通常、汚染物質を除去するために材料は徹底的に洗浄され、最も広く使用されているフィラーは銀、銅、ニッケル、金をベースとしている。真空ろう付けは、ペースト状の高純度ろう合金を使用するため、環境的に安全で、プロセス中に基板やろう材を汚染しない点で特に有利である。
全体として、ろう付け用の金属の選択は、特定の合金、用途要件、および採用するろう付け方法によって異なる。健全なろう付け接合部を実現するには、基材とろう材の適切な選択と準備が重要です。
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