FTIR(フーリエ変換赤外分光法)といえば、KBr(臭化カリウム)とATR(減衰全反射)の2つの方法が一般的です。
KBrとATRの違いに関する4つのポイント
1.分析方法
KBrとATRの主な違いは分析方法である。
2.KBr固体試料のマトリックス
KBrは、FTIR分光法における固体試料のマトリックスまたはホルダーとして使用される。
試料はKBr粉末と混合され、ペレット状にプレスされる。
この技術は主に粉末分析に使用される。
KBrペレットを使用する利点には、試料濃度を変えたり、ペレットダイに余分な試料とKBrを加えることで信号強度を制御できることが挙げられます。
これにより、特に弱いバンドや微量の汚染物質を同定する場合に、ピーク強度をよりコントロールすることができます。
KBrペレットはまた、ATRよりも少ないサンプルで済み、S/N比も高い。
さらに、KBrペレットはピーク強度補正を必要としない。
3.ATR:表面分析
一方、ATRは余分な材料やホルダーを必要とせず、表面分析に使用されます。
ATR分光法では、試料を高屈折率プリズムに押し当て、プリズム内で全反射する赤外光を用いて赤外スペクトルを測定する。
ATRは、粉末試料の表面の赤外情報を得るための優れた方法です。
ただし、無機物などの高屈折率試料では、屈折率の異常分散による吸収ピーク強度の波数依存性やピークの変形に注意が必要である。
4.利点のまとめ
まとめると、KBrはFTIR分光分析において固体試料のマトリックスまたはホルダーとして使用され、ATRは追加材料なしで表面分析に使用される。
KBrペレットには、信号強度の制御や高いS/N比などの利点があり、ATRは粉末試料の表面から赤外情報を得るのに便利な方法です。
専門家にご相談ください。
FTIR分析に最適な実験装置をお探しですか?KINTEKにお任せください!
KINTEKの幅広い製品ラインナップKBrおよびATRアクセサリー をご用意しております。
KBrペレットを使用した粉末サンプルの分析からATRを使用した表面分析まで、必要なソリューションをご用意しています。
ラボ機器のことならKINTEKにお任せください。
お気軽にお問い合わせください!