ろ過のテストの核心は、 フィルターを通過する前(上流)と通過した後(下流)の流体(空気や液体など)中の粒子の濃度を比較することです。この測定は通常、粒子カウンターと呼ばれる装置で行われ、結果はフィルターの効率として表されます。
ろ過テストの基本原理は、フィルターそのものだけでなく、システム全体に関わるものです。信頼できるテストとは、上流の「チャレンジ」と下流の結果との差を測定し、特定の条件下でフィルターが除去するものを正確に定量化することです。
基本原理:上流と下流
ろ過をテストする最も信頼できる方法は、何が入り、何が出てくるかを測定できる制御された環境を作り出すことです。これは上流サンプリングと下流サンプリングとして知られています。
ベースラインの確立(上流)
流体がフィルターに入る前に、存在する粒子の数とサイズを数えるためにサンプルが採取されます。これが「上流」測定、つまり「チャレンジ」です。
この初期カウントがベースラインを確立し、フィルターがさらされている汚染物質の負荷について正確な理解をもたらします。
結果の測定(下流)
流体がフィルターを通過した後、2番目のサンプルが採取されます。この「下流」測定では、フィルター媒体を通過した粒子が数えられます。
粒子カウンターの役割
粒子カウンターは、両方の測定に使用される機器です。特定の量の空気または液体を取り込み、光源(通常はレーザー)を使用して個々の粒子を検出し、カウントし、多くの場合サイズ別に分類します。

ろ過効率の計算と理解
粒子カウンターからのデータを使用して、シンプルでありながら強力な指標であるろ過効率を計算します。これは、フィルターがその役割をどれだけ効果的に果たしているかを示します。
基本的な効率の公式
ろ過効率は、次の簡単な公式で計算されるパーセンテージです。
(上流粒子数 - 下流粒子数) / 上流粒子数 * 100
例えば、上流カウントが1,000粒子で、下流カウントが10粒子の場合、その粒子サイズに対するフィルターの効率は99%です。
粒子サイズが重要である理由
粒子サイズに関する情報がなければ、単一の効率値は意味がありません。フィルターは大きな塵粒子を除去するのには非常に効果的でも、微小なウイルスや煙に対しては性能が低い可能性があります。
したがって、専門的なテストでは、常に特定の粒子サイズにおける効率を報告します。例えば、HEPAフィルターは、0.3マイクロメートルのサイズの粒子の99.97%を除去する能力によって定義されます。
避けるべき一般的な落とし穴
誤ったテストは、テストをしないことよりも悪い結果をもたらし、誤った安心感を与える可能性があります。結果を正しく解釈するためには、一般的な失敗点を理解することが不可欠です。
誤解を招く「全体」効率
テストされている粒子サイズを特定していない単一の効率定格には注意が必要です。「80%効率」のフィルターは、無害な大きな粒子を除去している一方で、最も危険な微小な粒子を妨げられることなく通過させている可能性があります。
漏れとバイパスの無視
最も効率的なフィルター媒体でも、空気や液体が単にその周りを迂回できる場合、役に立ちません。適切なテストでは、フィルターカートリッジ単体だけでなく、設置されているシステム全体を評価します。ハウジングやシールの漏れは、システム故障の一般的な原因です。
実験室条件と実世界の性能
フィルターの性能は、汚染物質が蓄積するにつれて時間とともに変化する可能性があります。実験室で新品のフィルターに対して行われたテストは、さまざまな湿度、流量、汚染物質の種類を伴う数か月の実世界での使用後の性能を必ずしも反映するわけではありません。
あなたの目標にこれを適用する方法
適切なテストは、あなたが達成しようとしているものに完全に依存します。真に重要な効率定格を判断するために、あなたの最終目標を使用してください。
- 一般的な家庭またはオフィスの空気の質が主な焦点である場合: MERVなどの標準化された定格を探してください。これは、花粉、ほこり、カビ胞子などの一般的な粒子の範囲に対する有効性の明確な尺度を提供します。
- 重要な保護(例:医療、クリーンルーム)が主な焦点である場合: 0.3ミクロンの粒子に対するHEPA標準など、特定の困難な粒子サイズでの効率を証明するテストを要求してください。
- 液体の浄化が主な焦点である場合: 絶対的な孔径(例:ミクロン単位)と、制御する必要のある特定の汚染物質に対する文書化された除去効率に基づいたフィルター定格を探してください。
結局のところ、ろ過がどのようにテストされるかを理解することで、マーケティングの主張を超えて、特定のアプリケーションにおけるフィルターの真の性能を評価できるようになります。
要約表:
| 主要な側面 | 説明 |
|---|---|
| 基本原理 | フィルターの前後(上流と下流)の粒子濃度を比較する。 |
| 主要ツール | 粒子カウンター(サイズ別に粒子を測定・カウントする)。 |
| 主要指標 | ろ過効率 % = [(上流 - 下流) / 上流] x 100。 |
| 重要な要素 | 効率はターゲット粒子サイズ(例:0.3ミクロン)について指定する必要がある。 |
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