ふるい振とう機は、異なるサイズの粒子を効率的に分離するために使用される、粒子分析に不可欠な装置です。ふるい振とう機には主に機械式と電磁式の2種類があり、それぞれに独自の機構と用途があります。また、ロタップ式、超音波式、DH-300Tなど、特殊なふるい振とう機もあります。ふるい振とう機の種類や仕組み、さまざまなふるい(金網、金属多孔板、電鋳)との適合性を理解することは、正確な粒度分布測定に適した機器を選ぶ上で非常に重要です。
ポイントを解説
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機械式ふるい振とう機
- メカニズム:回転や振動などの機械的な動きを利用してふるいを攪拌し、粒子を分離する加振機です。
- 用途:特に建設、農業、食品加工などの産業における汎用粒度分布測定に最適。
- 利点:耐久性があり、費用対効果が高く、幅広い粒子径に適している。
- 制限事項:電磁式ふるい振とう機に比べ、機械的磨耗のため、ふるい結果が安定しない場合があります。
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電磁式ふるい振とう機
- メカニズム:電磁エネルギーを利用して高周波振動を発生させ、効率よく粒子を分離する加振機です。
- 用途:製薬や材料科学など、正確で一貫した結果を必要とする研究室でよく使用される。
- 利点:高精度、安定した性能、最小限の機械的摩耗。
- 制限事項:一般的に機械式ふるい振とう機より高価で、メンテナンスが必要な場合があります。
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ロータップふるい振とう機
- メカニズム:タッピングと円運動を組み合わせ、徹底した粒子分離を実現。
- 用途:鉱業や化学分析など、完全で均一なふるい分けが重要な産業で使用されています。
- 利点:均一性の高い結果が得られ、幅広い粒子径に適しています。
- 制限事項:超音波ふるい振とう機:他のふるい振とう機に比べ、大型で騒音が大きいため、小規模な実験室には不向きです。
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超音波ふるい振とう機
- メカニズム:超音波の振動を利用して、従来の方法ではふるい分けが困難な微粒子を分離します。
- 用途:化粧品や医薬品など、微粉末や目詰まりしやすい原料に最適。
- 利点:非常に細かい粒子に有効で、ふるいの目詰まりを軽減します。
- 制限事項:特定の用途に限定され、最適な性能を得るためには追加装置が必要になる場合があります。
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ふるい振とう機 DH-300T
- メカニズム:高スループット、高精度のふるい分けに特化した加振機。
- 用途:建設業や鉱業などの大規模な粒子分析に適しています。
- 利点:高い効率性、耐久性、大きなサンプルサイズへの対応力。
- 制限事項:大きなスペースと投資を必要とするため、小規模な作業には不向き。
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実験用ふるいとの互換性
- 金網ふるい:0.02mm~2.36mmの微粒子から中粒径まで対応。
- 金属製多孔板ふるい:より大きな粒子(1mm-125mm)に適しており、機械式加振機やロータップ加振機でよく使用されます。
- 電鋳ふるい:超微粒子(5μm~500μm)用に設計されており、最適な結果を得るために超音波シェーカーと組み合わせるのが一般的です。
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ふるい枠仕様
- ふるい振とう機のふるい枠は、200mm、300mm、400mmなど様々な径のふるい枠があり、GB6003.1-1997やGB6003.2-1997などの規格に対応しています。
これらのポイントを理解することで、ユーザーは粒子分析のニーズに合わせて適切なふるい振とう機を選ぶことができ、正確で効率的な分析結果を得ることができます。
総括表
タイプ | メカニズム | 用途 | 利点 | 制限事項 |
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メカニカル | 機械運動(回転・振動) | 汎用(建設、農業、食品加工) | 耐久性、コスト効率、幅広いサイズ | 安定した結果が得られない、機械的摩耗 |
電磁振動 | 電磁振動 | 精度が要求されるラボ(製薬、材料科学) | 高精度、安定した性能 | 高価、メンテナンスが多い |
ロータップ | タッピングと円運動 | 徹底したふるい分け(鉱業、化学分析) | 均一な結果、幅広いサイズ | 大型、騒音、小規模ラボには不向き |
超音波 | 超音波振動 | 微粉末(化粧品、医薬品) | 微粒子に有効、目詰まりを軽減 | 用途が限定されるため、追加設備が必要 |
DH-300T | 高スループット精度 | 大規模(建設、鉱業) | 高効率、耐久性、大量サンプル処理 | スペースが必要、投資額が高い |
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