ボールミルの性能は、ミルの寸法、供給材料の物理的・化学的性質、ボールのサイズと数、ミルの充填レベル、回転速度、排出方法など、いくつかの要因に影響される。これらの各要因は、粉砕プロセスの効率と生産量を決定する上で重要な役割を果たす。
1.ミルの寸法
ボールミルの生産性は、その長さと直径の比(L:D)に大きく影響される。効率的な運転のためには、通常1.56~1.64の比率が最適とされている。この比率は、ミル内のボールがカスケードして原料に効果的に衝突するための十分なスペースを確保し、粉砕効率を最大化する。2.供給原料の物理化学的特性
硬さ、密度、化学組成など、粉砕される材料の種類は粉砕プロセスに影響を与えます。硬い原料ほど粉砕に多くのエネルギーを必要とし、ボールやミルのライニングの摩耗率に影響を与える。また、化学的性質も粉砕効率に影響する。材料によっては、粉砕メディアやミルのライニングと反応し、粉砕条件を変えることがあるからである。
3.ボールのサイズ、密度、数:
ボールのサイズと密度は、その衝撃エネルギーと粉砕効率を決定する。大きいボールは粗粉砕に適し、小さいボールは微粉砕に有効である。ボールの数とミル内の分布も粉砕効率に影響する。粉砕効率を低下させる上昇ボールと下降ボールの過度の衝突を防ぐには、最適な充填量(通常、ミル容積の30~35%以下)が必要である。4.回転速度:
回転速度は、ミル内でのボールの動きを決定するため、非常に重要である。低速の場合、ボールはリフトとカスケードに必要な臨界速度に達しない可能性があり、材料への影響が減少する。逆に、非常に高速の場合、遠心力によってボールが原料に落下しにくくなり、粉砕効率が低下する。臨界速度は、遠心力が重力に等しくなり、ボールが効果的にカスケードできるようになるポイントである。
5.供給速度とレベル:
粉砕機への原料の供給速度と粉砕機内の原料のレベルは、粉砕効率に影響を与える。適切な供給量は、粉砕効率を低下させる餓状態(原料が少なすぎる)と過負荷(原料が多すぎる)を防ぐ。